よもぎ

よもぎの効能・効果

亜科: キク亜科 Asteroideae
: キク科 Asteraceae
: ヨモギ属 Artemisia
: Artemisia indica Willd
: キク目 Asterales
変種: ヨモギ var. maximowiczii

古来から医療用として用いられた薬草
キク科の多年草で、各地に野生していて道端にもよく見かけます。
食用では春先に、若葉を摘んでゆでてから草餅や草団子にいれることから、別名モチグサと呼ばれています。葉の裏に細かい綿毛があるのが特徴で「モグサ」として鍼治療のお灸に利用されています。
漢方では、艾葉(がいよう)といい、止血薬として用いられます。
民間では古来から切り傷などの出血に用いられてきました。
葉を湯船に入れて体をあたためるなど、冷えにも良いとされています。抗菌作用・デトックス効果が高いことから、アトピー性皮膚炎や、ダイエットにも効果があると言われています。
アトピーの改善
ヨモギには抗炎症作用があるため皮膚のかゆみを沈め、きれいな肌への生まれ変わりを早めることができます。
デトックス効果
腹痛・健胃・下痢止めに用いて内服したり、葉を湯船に入れて体をあたためるなど、冷えにも良いとされています。利尿作用があるため、体に蓄積した老廃物を体外に排出してくれる効果があります。
浄血・増血作用
ヨモギにはビタミンKが多く含まれています。ビタミンKは納豆に多く含まれているビタミンで血液凝固に関わる成分で血液の造血を助ける効果があり血液をサラサラにし、血液をきれいに保ってくれる効果があります。また出血時には止血作用もあり、古くから治療薬草として用いられています。
腸内環境を整え、便秘を解消
ヨモギは不溶性の食物繊維を多く含む植物です。食物繊維は腸内で体に不要な有害な物質を吸着し、体外へと排出してくれますので腸内の環境を良い状態に保ってくれます。食物繊維がお通じをよくする効果があるため便秘解消にもつながります。
美容効果
老化防止・シミやシワに
体内にたまった老廃物や脂肪を体外に排出し、血行も良くなるのでダイエット効果や美容効果が高いといわれます。ホルモンバランスの乱れを整え、更年期障害や冷え性などが改善できます。
コレステロール値の改善
ヨモギの緑色の成分はクロロフィルという成分で出来ています。このクロロフィルは血液を作るヘモグロビンを増やす効果があり造血を助けます。血液が体内を循環することで余分な悪玉コレステロールロールを吸着するため、コレステロールの値を下げることが分かっています。
貧血の予防
止血効果が高く、古い時代から出産時の止血に使用されていたといわれています。止血効果に加え、血液の造血を助ける効果も合わせ持つため、貧血に大変効果があります。血液を造り出すためには多くのビタミンを必要としますが、ヨモギには多くのビタミンが含まれているため貧血予防が期待できます。
体を温める効果
冷え性の体質改善
入浴剤としても人気が高いヨモギですが、その理由は体を温める効果が高いためといわれています。
血行促進効果、発汗作用、抗酸化作用で皮膚のターンオーバーを促進してくれます。体表面だけでなく体の芯から温まるので冷え性改善、肩こりからくる頭痛などにも効果があると言われています。
リラックス・安眠作用
ヨモギには春を感じさせるようなさわやかな香りがあります。アロマとしての需要があります。主な香りの成分はシネオール、αツヨンなどです。シネオールは高ぶった神経を鎮静化しイライラ解消、安眠作用、利尿作用があります。αツヨンには高い殺菌・防腐効果があり、爽快感とリラックス効果をもたらします。
アトピー性皮膚炎の改善
アトピー性皮膚炎に効果があると言われています。
とくに幼児はかゆみを我慢する事が出来ずに症状が悪化してしまうことが多くなかなか完治するのが難しいのですが、ヨモギには抗炎症作用があるため皮膚のかゆみを沈め、きれいな肌への生まれ変わりを早めることができます。最近では入浴用に乾燥させたものが販売されておりヨモギ風呂に入ることで治療ができます。幼児にとっても負担が少なく、気軽に始められ人気です。
アトピーの治療法は体を温め血行を良くする事です。ヨモギには前述したとおり体を温める効果もあります。さらに浄血効果とデトックス効果が高いヨモギは内部から体質の改善が期待できます。
キク科に分類される植物ですので、キク科アレルギーの方は注意が必要です。
万が一体調に変化が現れた場合は小児科やアレルギー専門医に速やかに相談するようにしましょう。
がんの予防
トマトやカボチャなどと同じようにヨモギにもβカロテンが多く含まれ、緑黄色野菜に分類されます。このβカロテンには抗酸化作用や免疫力を高める効果があることが知られています。古い細胞や血液などを次々新しく生み出すのを助ける作用があり、常に若々しく保ってくれます。βカロテンを含む野菜を多く摂取することでがん細胞が生まれにくくなると言われています。

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