モッカ 

モッカの効能・効果

【学名】…C.sinensis Koehn.
【別名】…モッカ・宣木瓜・陳木瓜
概要
果実は生薬名を和木瓜(わもっか)という。ただし和木瓜をボケやクサボケとする人もあるし、カリンを木瓜(もっか)とする人もいる。なお、日本薬局方外生薬規格においてカリンの果実を木瓜として規定していることから、日本の市場で木瓜として流通しているのは実はカリンである。
生薬生産地
【中国産地】…陝西省、山東省、湖北省、江西省、安徽省、江蘇省、浙江省、広東省、広西チワン族自治区
【日本産地】…長野県、香川県
伝統的薬能
木瓜は酸温で香気を有し、酸味で肝に入り平肝舘筋活絡に働き、温香で脾に入り和中化湿して肌膜の湿滞も除く。
血虚肝旺の転筋および雷乱転筋など一切の転筋腿痛の要薬であると同時に、湿侵肌肉の湿痒および傷及足脛の脚気に対する要薬でもある。
このほか、和中砥湿と酸以生津の効能により消食・止渇にも働く。
薬物の治療効果と密接に関係する薬性理論(四気五味・昇降浮沈・帰経・有毒と無毒・配合・禁忌)の柱となるのが次に掲げる「性・味・帰経」です。
【温寒】… 温
※性:中薬はその性質によって「寒・涼・平・熱・温」に分かれます。例えぱ、患者の熱を抑える作用のある生薬の性は寒(涼)性であり、冷えの症状を改善する生薬の性は熱(温)性です。寒性涼性の生薬は体を冷やし、消炎・鎮静作用があり、熱性温性の生薬は体を温め、興奮作用があります。
 詳細
花期は3月?5月頃で、5枚の花弁からなる白やピンク色の花を咲かせる。葉は互生し倒卵形ないし楕円状卵形、長さ3?8cm、先は尖り基部は円く、縁に細鋸歯がある。適湿地でよく育ち、耐寒性がある。

未熟な実は表面に褐色の綿状の毛が密生する。成熟した果実は楕円形をしており黄色で大型、トリテルペン化合物による芳しい香りを放ち、収穫した果実を部屋に置くと部屋じゅうが香りで満たされるほどである。このため中国では「香木瓜」とも呼ばれる。10~11月に収穫される。実肉には果糖、ビタミンC、リンゴ酸、クエン酸、タンニン、アミグダリンなどを含む。

花・果実とも楽しめ、さらに樹皮・新緑・紅葉が非常に美しいため家庭果樹として最適である。語呂合わせで「金は貸すが借りない」の縁起を担ぎ庭の表にカリンを植え、裏にカシノキを植えると商売繁盛に良いとも言われる。

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